1月7日のグレーテルのかまどでは、うっすら紅色が透ける白いおもちに、顔をのぞかせた甘く柔らかなごぼう、雪をかぶった梅の花のような風情の花びらもちを作りました。
茶の湯の初釜など新春を祝うお菓子の花びらもちは、紅白のもちに包まれたみそあんに、柔らかく甘く炊いたごぼうが少し顔をのぞかせた一品。そのルーツは、固いものを食べて歯を強くし健康を願うという、宮中行事の「歯固めの儀」にありました。遠く平安の昔にさかのぼる風習を、京都で500年続く和菓子店がアレンジして生まれた伝統のお菓子です。
花びらもちの材料(約10人分)
<ごぼうの蜜漬け>
- ごぼう 1本
- 水 300ml
- 上白糖 300g
<みそあん>
- 白こしあん 250g
- 水 200ml
- 白みそ 40g
<生地>
- 白玉粉 60g
- 水 200ml
- 上白糖 160g
- 上新粉 100g
- 食用色素(赤) 適量
※手粉 片栗粉
花びらもちの作り方
<準備>
- 上白糖はざるでこしておきます。
- 白こしあんを炊いておきます。※白こしあんの作り方は、後のレシピ参照
- 楕円の型がない場合、直径9cmの丸型を押して変形させて作っておきます。長さ約10cm、幅約8cmがめやすです。
<作り方>
- ごぼうを水で洗い、約10cmの長さに切る。途中さし水をしながら約2時間、簡単に竹串が刺さる程度にゆでます。
- 別の鍋に蜜の材料(水、上白糖)を入れ、火にかけて溶かす。ステップ1でゆでたごぼうを引き上げ、蜜の中に加え、一度沸騰させてから火を止めて、紙蓋をして一晩おきます。
- ごぼうの汁けをきり、6~8等分の細さに切ります。
- 白こしあんに分量の水を加えて中火にかけ、炊きなおす。あんを少しへらに取り、さわってみて手につかなくなるまで炊きます。
- 白みそを加えて火にかけます。
- バットに小分けにし、熱が取れるまで常温で冷まします。
- 白玉粉に分量の水の一部を加えます。耳たぶぐらいのかたさになるまで練り、指先でダマを完全につぶします。
- 残りの水を数回に分けて加え、溶きのばします。
- 別のボウルに上白糖、上新粉を入れて混ぜ合わせ、ここに8を少量づつ加えながら混ぜます。
- 出来上がった生地の3分の1を色素で薄赤色に染めます。
- 蒸し物枠に、濡らしてかたく絞ったさらしを広げ、蒸し器に準備すします。そこへ2色の生地をそれぞれ流し、約20分蒸します。※重ねて蒸すときは赤い生地を下にして、色が移らないようにしてください。
- 冷めたみそあんを15gに分け、楕円に丸めておきます。※生地が蒸しあがる前に行ってください
- 蒸しあがった生地を熱いうちにさらしの中でまとめ、片栗粉を入れたバットに移し、表面に片栗粉をまんべんなくまぶします。
- 生地を麺棒でそれぞれ3mm厚にのばします。白の生地は楕円の型(長さ約10cm、幅約8cm)で抜き、着色した生地は包丁で5cmの正方形に切ります。
- 生地についた片栗粉をはけではらい、楕円の生地の上に正方形の生地を重ねておきます。
- 重ねた生地の手前半分にみそあんとごぼうの蜜漬けをのせ、生地を半分にたたんで出来上がりです。