2月17日(月)の「グレーテルのかまど」は、みずみずしい緑の葉ではさんだ、白いもち…春の予感を伝える、つばきもちです。あの「源氏物語」にも登場する、いにしえから受けつがれる菓子に、ヘンゼルが挑戦します。
平安時代の貴族・光源氏を主人公に、宮廷での恋愛模様を描いた「源氏物語」。日本で最も古い長編文学です。物語の中盤、蹴鞠(けまり)に興じた若者たちが食べるのが、「つばきもち」。作者の紫式部がこの場面で描いた、光源氏の心模様とは…。いまでも、「邪気をはらう」、とさまざまな願いを込めて、寺社に奉納されるこのお菓子。平安の昔から愛され続ける伝統菓子の向こうに広がる、物語をひもときます。
つばきもちの材料(15個分)
- シロップ(適量)
- 白こしあん(30g)・・固め/市販のものでも良い
- 色素(数的)・・黄色
- 椿の葉(20枚)・・仕上げよう
小豆こしあん・・市販のものでも良い
- 小豆(120g)
- グラニュー糖(120g)
生地
- 道明寺粉(250g)・・3割
- ぬるま湯(320ml)
- 上白糖(50g)
下準備
- 蒸し器にたっぷりの湯を沸かし、蒸気をあげておく
- 手水としてシロップ(水2:砂糖1の割合で煮溶かし冷ましたもの)を準備する
- 椿の葉を水洗いして水気をきっておく
- 白こしあんをかために作る
つばきもちの作り方
- 小豆こしあんを作る。あんをすくって落とそうとしても、木じゃくしについて、落ちてこない固さまで炊き上げる。
- 小豆こしあんが冷めたら、およそ13gずつに分け、丸めて あん玉にしておく。
- 分量のぬるま湯に道明寺粉を加え、ダマにならない ように、木じゃくしでボウルの底からしっかり混ぜる。
- ラップフィルムで密封し、水分がなくなるまで15分~20分間おいて蒸らす。しっかり蒸らすことで道明寺粉生地の固さが均一になる。
- 準備したせいろに、ぬらしてかたく絞ったさらしを敷いて4を移し、全体が均等になるようにほぐして、 20分蒸す。
- ボウルに移してすぐに上白糖を加える。熱いほうが生地に浸透しやすい。道明寺粉の粒を切るようにさっと混ぜる。混ぜすぎると粒がつぶれ、粘りが出てしまうので注意する
- ぬらしてかたく絞ったさらしの上に移し、粗熱をとる
- 適宜、シロップを手につけながら生地を分割しやすいようにまとめ、ピンポン玉位(38gほど)に分ける。
- 生地を丸めて、手のひらの親指下あたりで押さえて平らにする。
- 手のひらを上向きにして生地とあんを乗せ、指で包むように持つ。回しながらもう片方の手(利き手)で生地を伸ばし、指先で生地の口をすぼめるようにして包み上げる
- 親指と人差し指でしっかり押さえ、口を閉じる。
- 手のひらで丸く形を整えたのち、俵形に成形する。
- 椿の葉2枚を用意して挟んで仕上げる。葉の表裏はお好みに応じて。交互に並べてもよい。
- 固めに炊いた白こしあんを用意する。色素を数滴加えて様子を見ながらよく混ぜ、黄色に着色する
- 荒目のこし器(ざる)の内側から押し出す。
- 11のもちを手のひらで丸く形を整えたのち、中央を指でくぼませる。
- 15を箸で適量挟み取り、16の中央にうえこみ、花に見たてる。葉は周囲にあしらって盛り付ける。
- 乾燥すると固くなります。密閉容器に入れて常温におき、当日中に召し上がってください。